大判例

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福岡高等裁判所 昭和26年(う)3183号 判決

原判決が後藤一見及び被告人の各検察官に対する供述調書を本件の証拠として挙示していることは、所論のとおりである。しかしこれらの書面の証拠調をするについては、その供述の任意性を調査し、又前者についてはそれが刑事訴訟法第三二一条第一項第二号後段の書面である以上、同号所定の要件を具備し、証拠能力があることを調査しなければならないのであるが、これらの調査は裁判所が適当と認める方法によればよいのであつて、その調査の行われたことも特に訴訟手続上に現われる必要はない。ところで本件において前記各供述調書につき、原審においていかなる調査が行われたかは記録上必ずしも明白でないが、弁護人においてその証拠調につき異議を述べたのに対し、原審がこれを却下して証拠調をなし且つこれを証拠に採用している点から見ると、原審がこれらの供述調書につき前記の調査をなしたことをたやすく推認できるばかりでなく、記録によれば前記後藤一見の検察官に対する各供述調書における供述は、同人の原審公判廷における供述よりも、これを信用すべき情況の存することが窺われ且つ同人及び被告人の前記検察官に対する供述につき、その任意性を疑うに足る資料を見出すことができないので、結局原判決がこれらの供述調書を証拠に採用したことにつき、所論のような違法はない。

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